直線上に配置
直線上に配置
わくわくたいむ《環境》 「環境を守る〜大羽からの発信〜」
益子町立大羽小学校6年
1 目 標
  大羽の環境について、自ら課題を見つけて探究する活動を通して、水質汚染やゴミの不法投棄、森林破壊、生態系の破壊などの問題に気づき、環境を守り回復するための方法を考え、実践したり広めたりすることができる。
2 活動の概要
(1) オリエンテーション(活動前段階)
 「大羽の環境は、わたしたちの手で」(昨年度:5年生のときの取り組み)
〇自分たちの調査・体験を実践に結びつけ、大羽の環境を自分たちの手で、守っていく・破壊された環境を回復していく・地域に活動の輪を広げていくことを目的とした、主体的で実践的な活動。



 
      
 
充実感・満足感
=再び大羽という地で環境について取り組む意欲をもたせる必要
                      
      「ふるさと=大羽」の自覚をもたせる教師の働きかけ

 
「愛情にあふれ、自分を慈しみ、多くの試練を与えて一人の人間として成長させてくれた、自分の存在のすばらしさを実感させてくれるかけがえのないふるさと」
                                          

 
 ふるさとのために自分ができることを積極的にしていこうとする意識の芽生え
 
 教科との連携  国語「南に帰る」
・ 登場人物のふるさとに対する思いを、  自分自身の生き方や考え方と照らし合わ せて、自分にとってのふるさととはどんな ものか考える。(豊かな心)
               

 
「環境を守る〜大羽からの発信〜」
への活動意欲の高まり。

 
(2) ふれる(共通体験を通して広がる思い)
  @「自分の活動を見つめる」
 ・昨年度の活動の成果の確認「分かっていること」「さらにやりたいこと」の明確化。
 A「大羽の環境を見つめる」
 ・自分たちの活動で大羽の環境はどう変わったかの調査。
  大羽の将来についての、役場の商工観光課長さんのお話。
 B「未来を見つめる」
「分かったこと」「調べたいこと」をカードに書き出し「あらいだしマップ」を作
成した。
 ・「ツインリンクもてぎ」の焼却施設、汚水処理施設等の見学。
  ファンファンラボでの環境学習。
(3) つかむ(広がった自分の思いの中から課題を見つける)
わくわくまっぷ」:どんなことができるかという思いの広がり。「自分はこれがしたい・そのためにこんなことを調べたい」という明確な考え
       「(ふるさと大羽の)環境を守る」という、根幹からずれない
                ための教師による個別の支援
 
各自の活動課題決定
(4) 調べる(ふるさと大羽の環境を守るために)
  発信までに各自が調査・実践した内容 地域へ発信したこと

「酸性雨  から大  羽を守  る」活動 での児 童の取 り組み 
・「酸性雨」とは何か、どうやってしらべたらよいのか、 図書やインターネットによる調査。
・栽培したアサガオを全児童に配布しての酸性雨調  査。
・地域の植物を観察しての被害状況の調査。
・土が酸性雨を中和する働きを確かめる。
・自分の家の電気、ガスの使用量から、二酸化炭素 の排出量を計算し生活習慣の見直しをする。
・大羽の酸性雨の様子等を発表し、自分たちにもできる酸性雨対策として、自動車の使用を控えたり、電気やガスの使用量を減らしたりする、生活習慣の見直しを訴える。

「大羽の  ゴミをな くす」活 動での 児童の 取り組  み 
・地域一帯のクリーン活動。
・捨てられているゴミの種類や量等のまとめ。
・ポイントを決めてゴミ拾いをして、ゴミが捨てられる  様子を調べる。
・ポスターによる訴えと、ポスターの効果の確認。
・家庭でゴミを燃やすと、植物にどんな影響が出るか 確かめる。

 
・大羽のゴミの様子から、観光客だけでなく、地域のいろいろな人が簡単にゴミを捨てている実態を報告し、ゴミを捨てたり野焼きしないこと、地域のみんなでゴミ拾いをしてほしいことを訴えた。

「大羽川  をきれ  いにす  る」活動 での児 童の取 り組み 
・パックテスト(COD)による水質調査。
・指標生物による水質調査。
・活性炭を用いた浄化装置の実験と川への設置。
・大羽川の微生物調べ。
・水草で水の汚れがなくなるか調べる。
・図鑑やインターネットによる調査。


 
・大羽川の汚染源が家庭排水であることを特定した。活性炭やEM発酵液を使って自分たちなりの方法で川をきれいにしたり、生活排水を少なくしたり洗剤を使う量を減らしたりすることを訴えた。
 
(5) まとめる・広める(自分たちの活動を地域に広げよう)
何のために
まとめるのか
 
自分たちの探究活動・実践活動を知ってもらうことによって、地域の人に環境について考えてもらったり、取り組んだりしてほしい。

 
   
どのように
まとめるのか
 
より効果的な発信の仕方を考えて=発表の見通しをもってまとめる(地図・紙芝居・グラフ・クイズ・実物を見せる)

 
   
どのように
発信するのか
ふるさとに対する思いや、ふるさとのために自分がやってきたことを自分自身の言葉で生き生きと表現させたい。

 
 
 自分たちの探究活動・環境や地域への働きかけの足跡をまとめることによって、その価値を実感させ、達成感と充実感をもたせる。
(6) 振り返る(自信をもたせるために)
  自分の学習活動の成果のまとめ=まとめの冊子づくり(一人1ページ)
  ・活動、実践の記録           
  ・自分自身の生活の仕方や考え方・生き方の変容
  ・将来の希望、今後の人生での「ふるさと」との関わり方
3 考察
 ・各自が課題を決める「オリエンテーション」から「つかむ」段階までで、教師が行う支援・働きかけが最も大切であり、これがその後の活動の全てを左右すると言っても過言ではない。
 ・「大羽小まつり」での地域の方への発信の後、「もっと発表したい。」「環境大臣の前で発表したい。」等と言っていた子が何人もおり、自分たちの活動に対して自信と誇りをもてたことが感じられた。
4 今後の課題
 ・環境への働きかけを昨年度から続けて行っていたこともあり、内容が6年生が取り組むにしては高度になり過ぎた部分があった。発達段階に合った活動ができるように適切な支援をして探究方法を決めさせていく必要がある。

学習の様子のトップページヘもどる